キャパシタ搭載ですぐ使えるジャンプスターター


目次
開発中の「The Super Capacitor」
使用方法
「市販のジャンプスターター」や「バッテリー充電器」と何が違うの?
まとめ


 師走の時期に入りすっかり気温が下がって寒い日々が続いています。冷えに弱いのは人間だけでなく車のバッテリーも同様です。たまに外出しようと車のエンジンを掛けようとしたらバッテリーが上がっていたなんて経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
 今日はクラウドファンディングで見つけた充電無しでも直ぐに使えるキャパシタ搭載のジャンプスターターをご紹介します。

The Super Capacitor

Battery-less Jump Starter: The Super Capacitor

このジャンプスターターはリチウム電池の代わりに大容量のキャパシタ(コンデンサー)を搭載しています。-40℃から60℃で使用可能で、ガソリン車は6000cc,ディーゼルなら3500ccまでのエンジンを始動出来ます。そしてキャパシタはリチウム電池とは異なり火災の恐れが低く安全性が高いので、車内保管に適しています。

 最大の特徴は充電時間が短いことで、わずか3分で充電が完了します。なんとリチウムバッテリーの1000倍の速さで充電できると謳われています。充電に使用する電源は車に搭載されているバッテリー自身から可能で、バッテリーの消耗が激しい場合は外部から供給される12V電源で充電して使用します。充電時間が極めて短い為、通常のジャンプスターターのように事前に充電しておいて有事の時に使用するのではなく、必要になった時にその場で充電して使うことができます。
 キャパシタはリチウム電池よりも長い充電サイクルを持っていて50000回の充電が可能だと書かれています。この点でも一般的なリチウム電池の充電回数がおよそ1000回と言われていますからその水準を大きく凌駕しています。

使用方法

このジャンプスターターは少し変則的な使用方法を採ります。充電したい車のバッテリー(定格12V)の電圧が8V以上か、それ未満かで異なる方法で使用します。

・充電したい車のバッテリー電圧が8V以上の場合

  1. 車のバッテリー端子の+とーにジャンパーを接続します。接続すると自動的に12Vモードで起動します。
  2.  24Vのバッテリーを使用する車を始動する場合は12/24Vボタンを5秒間長押しすると24Vモードに切り替わります。
  3. ジャンプスターターは自動的に充電を開始します。
  4. 約2分で12Vのバッテリーは充電されます。24Vの場合は6分程度かかります。充電が完了すると「STANDBY」ランプが点灯します。
  5. エンジンが始動可能です。
  6. エンジン始動後1分が経過すると自動的に電源が切れます。電源が切れた後は配線を取り外せますし、次に使うときに備えてキャパシタを充電しておくことも出来ます。(オプション)

・充電したい車のバッテリー電圧が8V未満の場合

 バッテリーの消耗が激しい場合はバッテリー自身でキャパシタを充電することが出来ない為、他の車に接続する必要があります。3種類の方法で充電できます。

1.バッテリー端子に繋いで充電します。12Vの場合2分で充電できます。
2.シガーソケットから充電できます。12Vの場合5分で出来ます。
3.USB端子から充電できます。12Vの場合45分掛かります。
充電が完了したらジャンプスターターに繋いだリモコンを運転席にもって行きます。そしてリモコンのランプが緑色なのを確認したらボタンを押すのと同時にエンジンを掛けます。エンジン始動後の手順は「8V以上の場合」と同じです。

「市販のジャンプスターター」や「バッテリー充電器」と何が違うの?

ご紹介したThe Super Capacitorは、既に市販されているバッテリー上がり対策グッズと比較してどんなアドバンテージがあるのでしょうか?

・市販のジャンプスターター
 バッテリーが上がった車を直ぐに動かせられる利点から近年購入される方が増えているのがジャンプスターターです。中にはスマホ用のモバイルバッテリーとしての機能も併せ持つ機種も販売されていて、いざと言うときにドライバーの強い味方となるアイテムです。しかしそんなジャンプスターターにも弱点は存在します。
市販のジャンプスターターはリチウムイオン電池に蓄えられた電力を使用してセルを回しますが、滅多に使う機会がないので長期間保管するケースが多く、いざ使おうとした時に電池が放電してしまっているケースがあります。リチウム電池は自己放電しにくい特性を備えていますが数カ月単位で放置すると残量が目減りしてしまうのが現状です。電池残量が不足している場合はスターター自身を充電する必要があるので直ぐには車を動かすことができない状態に陥ります。もちろん定期的に充電すればこのトラブルは防げますが、普段使わないものはトランクの底やダッシュボードの奥にしまわれることが多いのでうっかり充電を忘れてしまっている方もおられるのではと思います。

・バッテリー充電器
車のバッテリー上がり対策として古くから使われるのが充電器です。価格もこなれていてジャンプスターターの三分の一程度の値段で入手できます。
 しかしバッテリー充電器はあくまでバッテリーを充電するだけのものですので直接エンジンの始動に用いることは出来ません。セルモーターを回す時には瞬間的に数十から百数十アンペアもの大電流が流れますので数アンペアの出力しか出せない充電器では力不足です。バッテリーの容量によりますが充電するのに数時間はかかりますから直ぐに車を動かすことは難しいです。参考までにAmazonでベストセラーとなっている充電器のレビューを見ますと 「残量が60%の状態のBOSCH PSR40B19L バッテリーを充電するのに3時間かかった」と書かれています。

まとめ

資金調達中のThe Super Capacitorはリチウム電池搭載の一般的なジャンプスターターよりも安全で、電池が放電していざと言うときに使えない心配もなく、短時間でバッテリーの上がった車を復活させられる優れた商品だと思いました。滅多に車に乗らない方や寒冷地にお住まいの方には役立つグッズとなり得ることでしょう。 プロジェクトに興味のある方は「Battery-less Jump Starter: The Super Capacitor 」を支援してみてはいかがでしょうか。

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