Aliexpressで見つかるHUAWEIのコピー品
目次
コピー品とHUAWEIの価格比較
XGODY P30
Original P30 Pro
HOMTOM P30 Pro
CUBOT P30
買う価値はあるの?
米国から締め出されたり、バックドアが仕掛けられている疑惑などきな臭い話を耳にするHUAWEIですが、コスパの良さでは今でも高く評価されています。ハイエンドの機種がiPhoneや国産機種と比べて数万円も安く購入できますし、普及価格帯のモデルではそのコスパの良さから大きなシェアを占めています。特に人気なのがP20liteで日本一売れているSIMフリースマホとして君臨しています(2019年4月現在)。さて、現在HUAWEIのラインナップは次のようになっています。
高価格帯の機種から順に、MATE,P,Honor,novaの4つのグレードの機種が展開されています。Honor以外の3つのグレードにはそれぞれliteという廉価版が用意されています。前述のP20liteはPシリーズのP20という機種の廉価版になります。MVMO(YmobileやUQやmineoなど)では主にPシリーズやnovaシリーズが販売されています。そんなコスパ抜群でモデルも豊富なHUAWEIですが、Aliexpressを覗くとコピー商品が多数見つかります。iPhoneやGalaxyなどの高級品のコピーは随分昔からありますが、こちらは誰でも買える廉価な機種です。コピーすることにメリットがあるのか疑問ですがとにかく見つかったので安い順にまとめてみました。青文字の機種がコピー機種です。本家の機種も参考までに併記しておきます。
コピー品とHUAWEI製品の価格比較
46.2$ XGODY P30
79.99$ Original P30 Pro
107.89$ HOMTOM P30 Pro
132.03$ HUAWEI Honor10lite
136.79$ CUBOT P30
188.77$ HUAWEI P30lite
231.84$ HUAWEI Honor10
480.99$ HUAWEI P30
XGODY P30
販売価格:46.2$ XGODY販売ページ
送料込み46.2$でスマホが手に入るのは魅力的ですがこの機種には大きな問題があります。それは4G回線に非対応なことです。そして肝心のSoCとメモリですが、SoCはMTK6580で、メモリは2GBです。MTK6580はクアッドコアでかなり古い世代の廉価版CPUです。メモリが今時2GBというのはかなり厳しいと言えます。このスペックでAndroid9.0を動作させるのですからキチンと動くのか不安を感じさせます。泣けてくるのがリアカメラで”You can caputure the wonderful moments”とアピールしていますが画質は5MPというガラケー以下の低画質です。
いやむしろ46.2$という低価格でスマホを販売していること自体を評価すべきなのかも知れません。
Original P30 Pro
販売価格:79.99$ Original P30 Pro販売ページ
こちらのスマホも残念ながら4G通信に非対応です。”P30 Pro”と銘打っていますが、実際はP30lite以下のスペックです。P30liteに搭載されるSoCはKirin710ですが、こちらに載るのは上で紹介した機種と同じMTK6580ですから、ゲームや重たいアプリを動かすには力不足でしょう。 参考までにKirin710のAuTuTuベンチマークはCPU単体で65881で、MTK6580は総合で21971です。 非力なCPUに合わせてなのかOSがAndroid 5.1という古いバージョンが搭載されていますから、ある意味バランスが取れていると言えます。メモリは4GBあるのでこれならメール、SNS、Webの閲覧位なら実用になるのではと思いましたが、そもそも4G通信に対応していないため日本の環境には合致せず宝の持ち腐れとなっています。
評価できる点として電池は4800mAhもの容量がありますのでバッテリーの持ちは期待できそうです。CPUが非力ということはそれだけ消費電力が少ないことを意味しますから、大容量バッテリーと相俟って長時間使用することが出来るでしょう。
HOMTOM P30 Pro
販売価格:107.89$ HOMTOM P30 Pro販売ページ
この機種はフロントカメラの搭載位置が特徴的です。上の2機種は本家のP30同様に水滴型なのに対してこちらはより今風なピンホール型となっています。前者よりも画面の表示面積が広く取れるメリットがあります。そしてリアカメラは本家のP30と同様に3つ搭載されていてそれぞれのレンズが標準(13MP)、広角(5MP)、奥行き調整用(2MP)となっています。
この機種のSoCも十分な性能とは言い難いですが上の二機種(XGODY P30 , Original P30 Pro)よりは良いものが搭載されています。MTK6580の後継のMTK6763が搭載されます。旧態依然としたクアッドコアからオクタコアに進化しています。このチップは FREETEL Priori 4 や、ASUSのZenFone 3 Max など2017年頃のスマホに搭載されていたものです。現在でもSNSやWeb閲覧が主な用途の人であれば実用に堪えるかもしれません。この機種は4G通信(B1,3,7,8,20)に対応するので日本の環境でも使えそうです。キャリアごとの周波数帯はこちらのブログで詳しく紹介されています。その記事を拝見したのですが、au以外ならそこそこ電波を拾えるのではないかと思いました。
CUBOT P30
販売価格:136.79$ CUBOT P30販売ページ
外見上の特徴として、3つ搭載されるリアカメラがiPhone11 Proのように正方形に配置されています。カメラの性能は上の「HOMTOM P30」と同等です。搭載するSoC,バッテリー容量共に同じなので事実上カメラの配置が異なる以外は同じと見做しても差し支えありません。細かい違いを挙げるとすればこちらはBand20の4G周波数帯に対応しています。
買う価値はあるの?
今回コピー品は46から136$の価格帯で見つかりましたが、なんとか実用になるのは107$を超えたあたりからでした。一部のライトユーザーにとっては107$でスマホが入手出来るのは魅力的かもしれませんが、コピー品とHUAWEIの価格を比較したようにこの値段ではもはや本家のHonor 10 liteと大差ない価格になってしまいます。後20$出せばまともなスペックのスマホが買えるのですからこちらを選ぶ理由は無いかなと思います。
調べてみるとコピー品を寄せ付けない程HUAWEIのコスパは優れていたことが分かりました。近頃の中華スマホ界隈を見渡すとOnePlusやOPPOなど高級志向のモデルが増えてきましたが、このメーカーは変わらずに財布に優しい機種をリリースしてくれるので好感が持てます。