【ペコリーノ/ゴルゴンゾーラ/タレッジオ/パルジャミーノ】チーズアソート食べ比べ

 ナチュラルチーズが豊富にスーパーの店頭に並ぶようになったのはここ数年のことだと思います。
ひと昔前はナチュラルチーズと言うとカマンベールやモッツアレラ位しかありませんでした。
今ではブルーチーズからチェダー、パルジャミーノ等のハードタイプのチーズまで色とりどりのものが並んでいます。しかしナチュラルチーズは押並べて高価ですから知らない種類のチーズをいきなり買うのは少し気が引けるのではないでしょうか。
そこで今日は、日本人にはあまり馴染みのないイタリアンチーズの4種盛りをレビューしていきます。味の好みは人それぞれですが、皆さんがプロセスチーズと比べて割高なナチュラルチーズをわざわざ選ぶのは、他では味わえない独特の風味や食感を求めているからだと思います。
「どれだけプロセスチーズとの味の違いを感じられるか」に重点を置いてレビューしていきます。

評価の基準(5段階評価)
・味の独自性(どれだけプロセスチーズとの違いを感じられるか)
・食べやすさ

パルジャミーノ

Parmigiano reggiano piece.jpg

味の独自性 4
食べやすさ 4 

名前は似ていますがパスタの上にかけるパルメザンとは似て非なるチーズです。パルメザンよりも上質で、豊かな風味を味わえます。 スーパーでは薄くスライスしたものや塊のものも販売されています。
食感はソフトクッキーの中に小さな粒をちりばめたようで、例えるならカントリーマアムのようなサクサクした食感の中にザラザラした粒が混じっている感じです。この粒は熟成と共にチーズ内のアミノ酸が析出したものなので、つまり旨味の塊です。このザラザラした粒が最大の特徴なのではないでしょうか。
後述のペコリーノロマーノと比べると塩気が少なくソフトな味です。酸味も強くはありませんが、口に入れると濃厚な旨味が広がります。この旨味はプロセスチーズでは出せないでしょう。

ペコリーノ・ロマーノ

Pecorinoromano.jpg

味の独自性 4
食べやすさ 5

このチーズはスーパーでは殆ど見かけない銘柄です。専門店やデパートに行かないと購入する機会はないでしょう。基本的に味はパルジャミーノと似ているのですが、塩気とコクはこちらの方が強く感じられます。
但しパルジャミーノのようなアミノ酸の塊はないのでザラザラではなくサクサクした食感になります。
チーズが嫌いでない方には濃厚で食べやすい味なので喜ばれると思います。

タレッジオ

Taleggio (6094579702).jpg

味の独自性 2
食べやすさ 5

タレッジオもスーパーでは殆ど見かけません。私も初めて食べました。
初めて食べるチーズなので調べたところwikipediaにはウォッシュタイプ(チーズ菌以外の細菌がチーズに付着しないように表面を頻繁に洗いながら熟成させるチーズ)なので特有の強い匂いがすると書かれていますが、私が食べた限りではキツい匂いは感じられません。 「リバロ」や「ポンレヴェック」のような臭さが無いので調べるまではウォッシュタイプだと気づかない程でした。
口に入れると雪印の6pチーズとカマンベールを足したような味が広がります。食感もその2つの中間でプロセスチーズよりは柔らかいがカマンベールよりは少し硬いくらいでした。
正直強い個性がないので他の3種類のチーズと比べると印象に残りませんでした。
裏を返せばクセが無いプレーンな味なのでチーズが苦手な方でも食べられると思います。

ゴルゴンゾーラ・ピガンテ

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/de/Gorgonzola_1.jpg/330px-Gorgonzola_1.jpg

味の独自性 5
食べやすさ 2 

ピザのバリエーションの一つにブルーチーズと蜂蜜をトッピングしたデザートピザがありますが、ブルーチーズに蜂蜜をかけることにはチーズの強い塩味を中和させる意味があります。
イタリアが誇るブルーチーズのゴルゴンゾーラには塩気の強いゴルゴンゾーラ・ピガンテと、塩気の弱いゴルゴンゾーラ・ドルチェの2種類があります。
今日食べるのは塩気がきつい方のピガンテです。他の3種類のチーズは容器にそのまま乗っていましたが、これだけラップで包まれていました。
このチーズは変化に富んだ風味を楽しめます。塩気がきついと言いましたが口にいれた瞬間はクリーミーで甘い味がします。この甘さは他の3種類のチーズを凌駕しています。しかし青カビの部分が舌に触れると強い塩気とピリッとした味を感じ、最終的に塩辛い後味が残ります。
ブルーチーズが苦手と言う方の多くはこのカビの部分を好まれないようです。しかしこの味にハマってしまうと普通のチーズが物足りなく感じてしまいます。
味の独自性という基準で考えるならば4種類のチーズの中で一番強い個性を感じられました。

まとめ

今回はイタリア製のチーズ4種食べ比べをしましたが、ゴルゴンゾーラを除けばどのチーズも食べやすいものでした。ブルーチーズが苦手でないならこの中で一番おすすめ出来るのはゴルゴンゾーラ・ピガンテです。
比較的メジャーなチーズなので専門性の高い商品を置かないスーパーでも入手できますし、プロセスチーズでは絶対に味わえない風味を体験することが出来ます。ゴルゴンゾーラにはピガンテとドルチェがありますが、青カビの味が醍醐味なのでピガンテを選んだ方が満足度は高いと思います。
皆さんもこの機会に味わってみてはいかがでしょうか。

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