3Dプリンターだけじゃない！amazonで買える工作機械

CNCルータ

工業分野ではNCフライスとして知られている機械の家庭版です。
３Dプリンターと比較すると以下の特徴があります。
メリット
・積層面のギザギザがない
家庭用の３Dプリンターの多くがノズルから溶かした樹脂を細く出して塗り固めていく方式(FDM)を採用していますので積層面がギザギザしてしまう特徴があります。
対照的にCNCルータはドリルで材料を削って加工しますので、ギザギザが生じません。
・フィラメントが劣化しない
３Dプリンターのフィラメントは湿気や温度変化により長時間保管すると劣化することがあります。勿論CNCルータにフィラメントは必要ないのでこの問題は生じません。
・大きな物を加工しても寸法に狂いが生じない
溶けた樹脂は固まる際に収縮しますので３Dプリンターで大きなものを出力すると反りが生じる恐れがあります。CNCルータでは熱による変形のリスクはほぼありません。
・彫刻機として使える
CNCルータは材料を削って加工する機械ですので彫刻用途にも使用できます。
例えばお気に入りの小物に名前やイラストを刻んだり、PCB基板を削って電子回路を製作することが出来ます。

デメリット
・切り屑が飛ぶ
ドリルでものを削る特性上どうしても切り屑は発生します。加工後に掃除機で吸う必要があります。３Dプリンターも加工後にサポート材を除去する必要はありますが、加工中にゴミが飛散することはありません。
・一度に造形できる形に制約がある
例えばこんな形のものを作るとします。

この形を３Dプリンターなら一発で加工出来ますがCNCルータでは３回の加工が必要になります。

ドリルで上から加工する構造上、横方向からの加工は不可能ですので工作物の向きを変える必要があります。
３．組み立てるのが難しい
amazonで数万円で購入できるCNCルーターは自分で組み立てるキットの形で販売されています。部品の欠品、精度不足が生じる恐れがあるので、ある程度の工作のノウハウがないと組み立てるのに苦労すると思います。

Amazonで買えるCNCルータ
５万円以下で購入できるモデルをいくつかご紹介します。
・DIY CNCルータキット CNC1610　19311円
最廉価のモデルです。組み立てが難しい、剛性が不足している等の声が聞かれますが木工、アクリル用途なら使えるようです。
・更新 RATTMMOTOR diy CNCルータキット CNC3018 23500円
「更新」と銘打っている通り以前販売されていたキットの改善版になります。商品説明が他のメーカーよりも詳しく書かれていて好感が持てます。一応CEマークを取得しています。
・DIY CNCルータキット、CNC1208　38999円
上の機種は金属加工は非対応なのですがこの機種は銅、アルミなどの柔らかい金属の加工が可能だと謳っています。

レーザー彫刻機

レーザー彫刻機は３DプリンターやCNCルータと異なり、平面的な加工しか出来ませんがゴミが一切生じず、騒音も少ないメリットがあります。木、革や樹脂に自作のイラストを刻印したい方におすすめです。ユニークな使い方として、パンケーキやクッキーなどの食品に絵を描くことも出来ます。
こちらもキットでの販売になりますがNCルータよりも組み立てが簡単です。

レーザー彫刻機を選ぶポイント
レーザー彫刻機（加工機）の能力は照射されるレーザーの出力で決まります。
出力は[W]という単位で表されます。
廉価な機種はW数が低く、工作物の表面に絵を描くことは出来ても切断する力はない場合が多いです。イラストを刻印するだけでなく木材や樹脂を切断したい場合は
数十W以上の出力の機種を選ぶ必要があります。

amazonで買えるレーザー彫刻機
用途ごとに紹介します。
・イラストを刻印したい方
Meterk レーザー彫刻機1500mW　13999円
この機種は1500mw=1.5Wの出力で材料を切断する力はありませんが表面にイラストを刻印したい方には最適な機種です。価格もかなりこなれています。
・イラストの刻印と材料の切断もしたい方
15W AS-5 USBパーソナルCNCレーザー　56894円
上の機種の１０倍の出力を誇る機種です。刻印用途はもちろん限定的ながらも切断能力を有します。厚めのボール紙や薄い木の板は切断できるようです。

全部乗せしたい方：複合機

３Dプリンター＋レーザー刻印機＋CNCルータの３種類の複合機が販売されています。
気になる方はチェックして下さい。
Snapmaker 3-in-1 3D Printer 107784円
現在この商品の後継機種がクラウドファンディングに掲載されています。宜しければこちも参照して下さい。
クラウドファンディングで６億集めた３Dプリンター