うるさい隣人を内窓でシャットアウトする-DIYでインナーサッシを取り付けてみた
隣に動物園が越してきた
「ギャーア゛ア゛ア゛~!」我が家の隣に動物園がオープンしました。隣のアパートの一室を借りて営業していて、何匹かのニホンザルが展示されています。ナイター営業も行われて12:00過ぎまで開いています。サルは人間慣れしていて普段はとても友好的なのですが、興奮しがちで結構な頻度で鳴き声を出します。私個人としては静かに暮らしたいと思っていますので自宅の窓に内窓を設置することにしました。
最高性能の内窓は一枚12万!安いのを選べば5,6万位
早速ネットで調べると「激安内窓クラブ」なる内窓の通販サイトを発見。他のサイトも巡回しましたがここが一番安かったのでそこに注文することにしました。内窓の知識は皆無なので注文する前に少しばかり調べました。
内窓を供給するメーカーは「LIXIL」と「YKK AP」の2社
広く流通している内窓はインプラス(LIXIL社の製品)とプラマードU(YKK AP)の2種類が存在します。どちらも既存の窓サッシの内側に追加することを想定して作られた商品であり、サッシがプラスチックで出来ていて簡単に取り付けられるのが特徴となっています。カタログスペック上はどちらも同等の防音性能をもっているので私は価格の安かったインプラスを選択しました。
色んなガラスの選択肢
透明ガラス、すりガラス、ペアガラス、合わせガラスなど幅広い選択肢の中からガラスを選べます。防音目的なら「5mmの透明ガラス」か「防音合わせガラス」が適しているようです。
「合わせ」ガラスと「ペア」ガラスの違いをご存じない方に簡単に説明しますと、複数のガラスの間にフィルムを挟んで圧着したのが合わせガラスで、ガラス同士の間に隙間を開けて空気層を設けたのがペアガラスです。上の画像の真ん中と右の画像を見比べれば違いが明確になるかと思います。
防音目的※なら「合わせガラス」か「厚いフロートガラス」、断熱なら「ペアガラス」
私のような素人が一見するとペアガラスの方が音を防ぎそうに見えますが、実際にはガラスの間の空気層を伝って共振してしまうため防音には適さないとのことです。共振しないように違う板厚の2枚のガラスをはめ合わせた「防音ペアガラス」なるものもありますが、価格が防音合わせガラスとほぼ変わらない上、性能は劣るので断熱性と両立したい方以外は選択するメリットが薄いなと感じました。
※一部の高音域(2000hz前後)ではペアガラスが防音に有利だそうです。詳しくは下の表をご覧ください。
私の場合(一般的な掃き出し窓)ではで透明5mmが6万円程度、防音合わせガラスが12万円程度となっていました。6万にするか12万にするか数時間悩んでいたのですが、安いのを選んで性能に満足できずにガラスを入れ替える羽目になるのは避けたかったので奮発して高い方を選択しました。
尚、私の場合は「お酒が入ってハッスルした大人が暴れている」環境なので合わせガラスを選びましたが、もしあなたが赤ちゃんや子供の金切り声に困っているのでしたらペアガラスの方がより良い効果を得られるかと思います。
詳しくはこちらをご覧ください。
「おまかせ」か「DIY」か 設置方法を選ぶ
私の工事内容では、取り付けをすべて自分でするのと、業者に丸投げするのとでは3万円の差が出ました。
これは大きいので最初はDIYでの取り付けを検討していましたが、+3000円出すとハーフ工事というサービスが選べるようです。
ガラスは結構な重量があり、ざっと計算した所およそ24kgあることが分かりました。取り付ける部屋が2階で階段を上る必要があり重くてかさばるものを上まで運ぶのはしんどいです。ここはケチらずに3000円出してガラスの取り付けだけは業者にやってもらうことにします。
ガラスの重量の計算はここのサイトを利用しました。ガラスの厚み、種類、寸法を入れると計算してくれます。選択肢の中に合わせガラスはなかったのでフロートガラスで計算しました。
サッシの寸法を計測する
順序が逆(寸法が分からないと見積りが出ない)になりましたが、内窓の取り付け寸法の計測についてざっと説明します。必要な寸法は以下の4つです。
W:窓枠の幅の最小値
H:窓枠の高さの最小値
A:窓枠の下枠の最小幅(枠の幅から、サッシ、クレセント錠の可動範囲を除いた値)
B:窓枠の縦枠の最小幅(枠の幅から、サッシ、クレセント錠の可動範囲を除いた値)
上の図のH1,H2,H3のように複数個所で長さを計測して枠が歪んでいないかチェックしましょう。歪みが3mm以上ある場合はスペーサー等で調整する必要があるそうです。ちなみに私の築30年超のボロ家は5mm程歪んでいました。
特に建付けの悪さは感じていなかったのですが、計測してみると結構歪んでいるものなんですね。
計測する時に注意したほうが良いなと感じた所は、上の画像のようにきちんと「窓枠の室内側の端面」で計測することです。家によっては窓枠が傾いて取り付けられている場合があるのでサッシ側にコンベックスを当ててしまうと実際の寸法と違ってしまう恐れがあります。
コンベックスを固定するのにガムテープを使ったり、位置合わせに鉛筆で薄くマークしたりしながら計測しました。
計測した結果をフォームに入力した所、窓枠の幅が足らないので「ふかし枠」という延長用の窓枠を使用する必要があることが判明。既存の窓枠にすっきり収まることに越したことは無いですが、ここでオプションとしてスペーサーやネジやコーキング材も一緒に注文できるので頼みました。
長くなったので後編に分けました。続きはこちらです。